エージェントを最初に選ぶ3つの理由
2016-07-14
ハワイでの不動産購入の手続きで最初に大切になってくるのは、購入の仲介を依頼するエージェント選びです。
日本では、通常、同時に複数の不動産業者に問い合わせをすることが多いと思います。
複数の業者とのやり取りを同時進行して、物件の案内を受けられ、その中で気に入った物件があれば、案内を受けた業者に仲介を依頼するという流れが一般的だと思います。
どの業者に依頼するかというよりは、案内された物件によって業者が必然的に決まってくるという感じだと思います。
ハワイでは、基本的に全く逆になります。
物件の選択よりも、仲介を依頼するエージェントを選ぶことが先決となります。その理由は3つあります。
情報の共有化
オアフ島の場合、ほとんどの売り物件がMLSというホノルル不動産協会が運営しているサイトにアップされます。
不動産協会に属しているエージェントは、誰でもそのサイトにアクセスすることができます。
言い換えれば、複数のエージェントに同じ条件で物件を検索してもらうと検索結果は同じということになります。
また、基本的にどのエージェントでも、MLSにアップされている物件の取扱いが可能です。
従って、情報収集のために複数のエージェントに問い合わせてもあまり意味がないことになります。
ハワイの不動産業界のルール
例えば、購入の仲介を依頼するエージェント1人を選ばず、AとBという二人の不動産エージェントに物件案内を依頼した。
その結果Bが案内してくれた物件を気に入ったとします。
しかし、ここで困ったことが。
物件は気に入ったけど、エージェントとしてはBは少し丁寧さに欠けました。
Aのエージェントはすごく親切丁寧で情報もたくさん教えてくれました。
ようは、物件はBが案内してくれたものを気に入ったけど、エージェントとしてはAがいい。
そういう問題です。
じゃあ顧客の立場として「AにBが紹介してくれた物件を仲介してもらえばいいのでは?」となりますが、これがハワイだと大きな問題になりかねません。
ハワイの不動産エージェントのルールや背景はこうなっています。
・ハワイでは不動産業者間で同じ情報をシェアしている。
・よって案内物件が重なる可能性も充分考えられる。
・ケースバイケースですが、基本的に最初に物件を案内したエージェントが手数料を受け取る資格がある。
よって「AにBが紹介してくれた物件を仲介してもらえばいいのでは?」と安易に考えてしまうと問題になる可能性があるのです。
結果、仲介をお願いしたいエージェントに依頼できなかったり、解決に時間がかかり気に入った物件を逃すことにもなりかねません。
こうならないためにも、まずは物件の内覧の前には、あなたのパートナーとしてぴったりな不動産屋さん、すなわちエージェント1人を選んでおくことが大事なのです。
ハワイと日本の話なので、面識を持ってから、エージェントを選ばれたいという場合は、まずエージェントとの面接の機会を持たれるのがいいと思います。
あなたの窓口を1つに決める
物件案内の際には、不動産エージェントから仲介依頼契約となるような書類(各会社によって名称や内容は若干異なります)にサインを求められる場合があります。
もちろん、そのエージェントに仲介を依頼されたい場合は、内容を確認して、サインをされるのがいいでしょう。
しかし、もし、仲介エージェントを決めていない場合、サインをして、最終的に別のエージェントに仲介を依頼したとなると、その依頼書の内容により異なりますが、問題になる場合があります。
ですので、物件の案内を受けられる前までに、仲介を依頼するエージェントを決めておかれることをおすすめいたします。
新築コンドのウェブサイトの場合は?
新築コンドミニアムの場合は、そのコンドについてのウェブサイトがある場合がほとんどです。
日本語版があるサイトもありますので、気軽に問い合わせができますが、1点注意があります。
ウェブサイトを見て、そこから問い合わせたり、資料請求した場合、『自動的にその新築コンドのセールスエージェント扱いのクライアントとして登録される』ことがあります。
どういうことかと言いますと、登録されると自動的にその新築コンドのセールスエージェントが購入の仲介エージェントも兼ねることになる場合があります。
そのため、後にご自身のエージェントを決めたとしても、ウェブサイトですでに登録済みとなっている場合には、問題になることもあります。
そうならないためにも、最初に仲介を依頼するエージェントを決めて、そのエージェントを通して、問い合わせや資料請求などをされることをおすすめいたします。